最終更新: (国税庁の令和7年4月1日現在法令等に基づく)
兄弟姉妹が相続人の相続税 早見表【2026年版・2割加算】
兄弟姉妹が相続人になると相続税額に2割加算があります。遺産1億円・兄弟2人のみなら相続税は約924万円が目安です。 子も父母もいない場合、兄弟姉妹が第3順位で相続人になります。兄弟姉妹の相続税額には2割加算があります。配偶者と兄弟姉妹が相続する場合と、兄弟姉妹だけが相続する場合の目安を、遺産総額別に一覧にしました。表の金額はすべて2割加算を反映済みです。
遺産総額別・相続税の目安(2割加算込み・納付額の合計)
| 遺産総額 | 配偶者あり(+兄弟) | 兄弟のみ(配偶者なし) | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 兄弟1人 | 兄弟2人 | 兄弟3人 | 兄弟1人 | 兄弟2人 | 兄弟3人 | |
| 4,000万円 | 0円(かからない) | 0円(かからない) | 0円(かからない) | 480,000円 | 0円(かからない) | 0円(かからない) |
| 5,000万円 | 240,000円 | 60,000円 | 0円(かからない) | 1,920,000円 | 960,000円 | 239,760円 |
| 6,000万円 | 592,500円 | 360,000円 | 180,000円 | 3,720,000円 | 2,160,000円 | 1,440,000円 |
| 7,000万円 | 1,005,000円 | 757,500円 | 509,970円 | 5,760,000円 | 3,840,000円 | 2,639,880円 |
| 8,000万円 | 1,417,500円 | 1,170,000円 | 922,440円 | 8,160,000円 | 5,640,000円 | 3,959,640円 |
| 10,000万円 | 2,512,500円 | 2,130,000円 | 1,814,970円 | 14,640,000円 | 9,240,000円 | 7,559,820円 |
| 15,000万円 | 6,255,000円 | 5,632,500円 | 5,100,000円 | 34,320,000円 | 22,080,000円 | 17,280,000円 |
| 20,000万円 | 10,890,000円 | 9,990,000円 | 9,232,410円 | 58,320,000円 | 40,080,000円 | 29,519,280円 |
| 25,000万円 | 16,200,000円 | 15,052,500円 | 14,294,954円 | 83,160,000円 | 59,040,000円 | 47,519,640円 |
| 30,000万円 | 21,825,000円 | 20,160,000円 | 19,357,500円 | 110,160,000円 | 83,040,000円 | 65,520,000円 |
| 50,000万円 | 47,565,000円 | 44,220,000円 | 42,464,880円 | 228,000,000円 | 182,520,000円 | 155,759,040円 |
兄弟姉妹の税額には2割加算(×1.2)を反映済み。「配偶者あり」は配偶者が法定相続分(4分の3)を取得し税額軽減を適用した目安。金額は当サイトの検証済み計算エンジンで算出しています。
基礎控除・非課税枠と一次情報(国税庁)
- 基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。遺産の総額(正味の財産)がこの金額以下なら相続税はかからず、申告も原則不要です(国税庁 No.4152)。
- 相続税の総額は、基礎控除を超えた課税遺産総額を法定相続分で分け、各取得金額に速算表(10%〜55%)を当てはめて合計します(国税庁 No.4155)。
- 配偶者の税額軽減により、配偶者が取得した遺産のうち1億6,000万円または法定相続分相当額のいずれか多い金額までは相続税がかかりません(国税庁 No.4158)。この表の「配偶者あり」は配偶者が法定相続分を取得した前提の目安です。
- 死亡保険金には「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があります(国税庁 No.4114)。
出典(取得日 2026年7月22日 / 令和7年4月1日現在法令等):
この表の構造——「兄弟のみ」の列は子のみの場合の1.2倍になっている
- 「兄弟のみ」の各欄は、同じ遺産総額・同じ人数の子のみの早見表の金額に、2割加算(×1.2)をそのまま掛けた関係になっています。遺産1億円・2人の欄で見比べると、子のみ7,700,000円に対し兄弟のみ9,240,000円という対応です。
- 手元で子のみの表しかない場合でも、兄弟姉妹だけが相続するケースの目安は「その金額の2割増し」と読み替えられる、ということです。基礎控除の計算や速算表の当てはめ方自体は、相続人が兄弟姉妹でも変わりません。
- ただしこの読み替えが成り立つのは全員が加算対象のときです。「配偶者あり」の列では配偶者(加算対象外)と兄弟姉妹(加算対象)が混在するため、単純な1.2倍の関係にはなりません。
2割加算の線引き——きょうだいの相続で間違えやすいところ
- 加算の対象外なのは配偶者・子・父母(一親等の血族)です。孫でも、先に亡くなった子の代わりに相続人になった代襲相続人であれば加算されません(国税庁 No.4157)。
- 兄弟姉妹が先に亡くなっていて甥・姪が代襲相続人になった場合、甥・姪の税額にも2割加算が付きます。代襲したからといって加算を外れるわけではない点が、孫の代襲との違いです。
- 兄弟姉妹の代襲相続人になれるのは甥・姪までで、甥・姪の子まで下ることはありません。誰が相続人かの確認は必要な戸籍のチェックリストが使えます。
加算が入る位置——遺産8,000万円・兄弟2人のみのとき
2割加算は計算のいちばん最後に掛かります。表の5,640,000円の欄を例に、この条件のときの順序を追うと次のようになります。
- 兄弟2人の基礎控除4,200万円を差し引き、課税遺産総額は3,800万円です。
- 2等分した1,900万円ずつに速算表を当てはめ、相続税の総額は470万円になります。ここまでは子2人が相続する場合と同じ計算です。
- 最後に、兄弟姉妹それぞれの税額へ2割加算を乗せます。470万円の2割増しで564万円となり、これが表の金額です。
本計算例は一般的な概算の手順を示すものであり、特定の方の個別事情に対する回答ではありません。
加算があっても「かからない」は変わらない——境目の読み方
- 2割加算は算出された税額を増やす仕組みであって、課税されるかどうかの境目(基礎控除)を動かすものではありません。基礎控除以下で税額が0円なら、加算する元がないので0円のままです。
- 遺産総額4,000万円の行で「兄弟1人のみ」の欄にだけ480,000円が入っているのは、相続人1人の基礎控除3,600万円を超えた分に課税され、その税額に加算が乗った結果です。
- 「配偶者あり」の側は兄弟が1人でも法定相続人2人で基礎控除4,200万円となるため、同じ行でも0円です。加算のある構成でも、境目の考え方はほかの構成別ページとまったく共通です。
税額の前に来る関門——相続人を確定する戸籍集めが重い構成
兄弟姉妹の相続は、税額の計算以前に「相続人が本当に全員そろっているか」の確認に手間がかかる構成です。
- 兄弟姉妹を全員洗い出すには、被相続人の出生から死亡までの戸籍に加えて、その父母の戸籍までさかのぼる必要があります。異父・異母のきょうだいの有無は、父母の戸籍を見なければ確認できないためです。
- この表を使う前提となる「兄弟が何人か」自体が、戸籍を集めてはじめて確定することも珍しくありません。集め方の手順は相続の戸籍収集の解説にまとめています。
- なお、この表はあくまで相続税の目安です。兄弟姉妹間の遺産分割そのもの(誰がいくら受け取るか)は協議で決まる事柄で、争いがある場合の対応は税務ではなく弁護士等の領域になります。
よくある質問
兄弟姉妹が相続すると相続税はどうなりますか?
兄弟姉妹は「配偶者・子・父母以外」に当たるため、相続税額に2割加算(税額の20%上乗せ)があります。遺産1億円・兄弟2人のみなら約9,240,000円が目安で、これは同じ条件の子2人の相続税に2割加算を反映した金額です(国税庁 No.4157)。
2割加算とは何ですか?
相続や遺贈で財産を取得した人が、被相続人の配偶者・子・父母(一親等の血族)以外の場合に、その人の相続税額に20%を加算する制度です。兄弟姉妹や、代襲相続人でない孫などが対象になります。この早見表の兄弟姉妹の金額は2割加算を反映済みです(国税庁 No.4157)。
配偶者と兄弟姉妹が相続人のときの法定相続分は?
配偶者が4分の3、兄弟姉妹が全体で4分の1です。配偶者は税額軽減が使えるため配偶者側の負担は抑えられますが、兄弟姉妹の取得分には2割加算がかかります。遺産1億円・配偶者と兄弟2人なら約2,130,000円が目安です。
自分の条件で計算するには
相続税計算シミュレーションに遺産総額と相続人を入れると、基礎控除・課税遺産総額・相続税の総額まで内訳つきで確認できます。死亡保険金の非課税枠も反映できます。