最終更新: (国税庁の令和7年4月1日現在法令等に基づく)
配偶者と子の相続税 早見表【2026年版】
配偶者と子が相続する場合、配偶者の税額軽減が働きます。遺産8,000万円・子2人なら相続税は約175万円が目安です。 遺産総額と子の人数(1〜5人)ごとに、配偶者と子が相続した場合の相続税の目安を一覧にしました。配偶者は法定相続分(子がいる場合は2分の1)を取得し、配偶者の税額軽減をフルに適用した納付額の合計です。
遺産総額×子の人数別・相続税の目安(納付額の合計)
| 遺産総額 | 子1人 | 子2人 | 子3人 | 子4人 | 子5人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 4,000万円 | 0円(かからない) | 0円(かからない) | 0円(かからない) | 0円(かからない) | 0円(かからない) |
| 5,000万円 | 400,000円 | 100,000円 | 0円(かからない) | 0円(かからない) | 0円(かからない) |
| 6,000万円 | 900,000円 | 600,000円 | 300,000円 | 0円(かからない) | 0円(かからない) |
| 7,000万円 | 1,600,000円 | 1,125,000円 | 799,900円 | 500,000円 | 200,000円 |
| 8,000万円 | 2,350,000円 | 1,750,000円 | 1,374,950円 | 1,000,000円 | 700,000円 |
| 10,000万円 | 3,850,000円 | 3,150,000円 | 2,624,900円 | 2,250,000円 | 1,875,000円 |
| 15,000万円 | 9,200,000円 | 7,475,000円 | 6,650,000円 | 5,875,000円 | 5,300,000円 |
| 20,000万円 | 16,700,000円 | 13,500,000円 | 12,174,925円 | 11,250,000円 | 10,325,000円 |
| 25,000万円 | 24,600,000円 | 19,850,000円 | 17,999,800円 | 16,875,000円 | 15,950,000円 |
| 30,000万円 | 34,600,000円 | 28,600,000円 | 25,400,000円 | 23,500,000円 | 22,425,000円 |
| 50,000万円 | 76,050,000円 | 65,550,000円 | 59,624,850円 | 55,000,000円 | 52,025,000円 |
配偶者ありは配偶者が法定相続分を取得し税額軽減を適用した目安。金額は当サイトの検証済み計算エンジンで算出しています。
基礎控除・非課税枠と一次情報(国税庁)
- 基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。遺産の総額(正味の財産)がこの金額以下なら相続税はかからず、申告も原則不要です(国税庁 No.4152)。
- 相続税の総額は、基礎控除を超えた課税遺産総額を法定相続分で分け、各取得金額に速算表(10%〜55%)を当てはめて合計します(国税庁 No.4155)。
- 配偶者の税額軽減により、配偶者が取得した遺産のうち1億6,000万円または法定相続分相当額のいずれか多い金額までは相続税がかかりません(国税庁 No.4158)。この表の「配偶者あり」は配偶者が法定相続分を取得した前提の目安です。
- 死亡保険金には「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があります(国税庁 No.4114)。
出典(取得日 2026年7月22日 / 令和7年4月1日現在法令等):
この表を横に読む——子が1人増えたときの減り幅は一定ではない
どの行でも、子の人数が増えるほど税額は下がっていきますが、その減り幅は右へ行くほど縮んでいきます。表の遺産総額8,000万円の行を横にたどると、子1人から子2人へは600,000円下がるのに対し、子4人から子5人へは300,000円の差にとどまります。
- 減り幅が縮む理由はふたつあります。人数が1人増えるごとに基礎控除は600万円ずつしか広がらないこと、そして1人あたりの取得金額が小さくなって速算表の低い税率区分に入りきると、それ以上は税率が下がらなくなることです。
- 「人数を増やせば増やすほど下がる」と単純に延長できない構造なので、人数の違う欄を見比べるときは、差額そのものを確認するほうが確実です。
- なお、税額の計算のために養子で法定相続人を増やすことには制限があります。基礎控除などの計算上、人数に含められる養子は実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合でも2人までです(国税庁 No.4152、取得日2026年8月27日)。
この表の前提——税額軽減は自動では適用されない
- この表の金額はすべて配偶者の税額軽減を適用した後の数字です。軽減は放っておいて受けられるものではなく、明細を記載した申告書と、配偶者がなにを取得したかを示す書類(遺産分割協議書の写しなど)の提出が求められます(国税庁 No.4158)。
- つまりこの表の水準で納付が済む条件には、「遺産分割の内容が決まっていて、それを申告している」ことが含まれています。分け方が決まらないうちは、軽減を織り込んだ表の金額をそのまま当てにはできません。
- また、この表は配偶者がちょうど法定相続分(2分の1)を取得した場合の目安です。実際の取得割合がこれより大きければその相続での納付合計は下がる方向、小さければ上がる方向に動きますが、二次相続まで通した負担は逆に動くことがあり、取り分の設計の良し悪しはこの表からは判断できません。
0円(かからない)の欄がどこまで広がっているか
- 遺産総額4,000万円の行は全欄が0円です。配偶者と子の構成では法定相続人が最低でも2人おり、基礎控除が4,200万円を下回らないためです。
- 遺産総額6,000万円・子4人の欄が0円なのは、法定相続人5人の基礎控除がちょうど6,000万円だからです。基礎控除は「以下」で判定するため、遺産総額が基礎控除と同額ぴったりの場合も課税されません。
- 0円の欄からひとつ左の欄へ移ると急に数十万円が現れるように見えますが、課税されるのは基礎控除を超えた部分だけなので、境目を少し超えた程度で税額が跳ね上がるわけではありません。
- 死亡保険金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)を使う家庭では、遺産のうち保険金の部分が枠の分だけ課税対象から外れます。この表の遺産総額はその控除後の正味で当てはめるため、保険金込みの資産額のままで読むと目安が大きめに出ます。
- 境目の内側か外側かは財産の評価しだいで動きます。自宅の土地に小規模宅地等の特例が使えるかどうかで正味の額が大きく変わることもあり、境目の近くでは早見表の読みだけで結論を出さないほうが安全です。
この表で「1億6,000万円」の枠が登場しない理由
配偶者の税額軽減は「1億6,000万円」と「法定相続分相当額」の多いほうまで働きます。この表は配偶者がちょうど法定相続分を取得する前提なので、配偶者の取得分はどの行でも法定相続分相当額の枠に収まりきり、配偶者の納付は常に0円になっています。
- つまり1億6,000万円という数字が実際に意味を持つのは、配偶者が法定相続分を超えて取得する分け方をしたときです。その場合でも1億6,000万円までの取得なら配偶者に納付は生じません。
- 裏を返せば、この表の金額はすべて「子の側が納める分」です。分け方を変えて配偶者へ寄せるほど当面の合計は下がる方向に動きますが、その反動は二次相続に現れます。
欄のひとつを分解する——遺産1億5,000万円・子3人のとき
表の中ほど、遺産総額1億5,000万円と子3人が交わる欄の6,650,000円は、この条件のとき次の流れで算出されています。
- まず法定相続人4人ぶんの基礎控除を差し引きます。ここでは5,400万円が引かれて、課税遺産総額は9,600万円です。
- 次に、これを法定相続分で取得したものと仮定します。配偶者が半分の4,800万円、残り半分を子3人で等分してそれぞれ1,600万円という配分です。
- それぞれの仮の取得金額に速算表を当てはめて足し合わせると、相続税の総額は1,330万円になります。配偶者に対応する半分が税額軽減で消え、残りが表の金額です。
- 手順のどこにも「どの財産を誰が受け取るか」は登場していません。早見表の金額が「概算の目安」にとどまるのは、この実際の分け方を織り込んでいないためです。
本計算例は一般的な概算の手順を示すものであり、特定の方の個別事情に対する回答ではありません。
よくある質問
配偶者と子2人で遺産8,000万円なら相続税はいくらですか?
配偶者が法定相続分(2分の1)を取得し配偶者の税額軽減を適用した場合、納付する相続税の合計の目安は約1,750,000円です。配偶者が取得した分は1億6,000万円または法定相続分まで軽減されるため、実際の分割方法で変わります。
配偶者がいると相続税が下がるのはなぜですか?
配偶者には税額軽減があり、配偶者が取得した遺産のうち1億6,000万円または法定相続分相当額のいずれか多い金額までは相続税がかからないためです。この表は配偶者が法定相続分を取得した前提の目安です(国税庁 No.4158)。
子の人数が増えると相続税は減りますか?
法定相続人が増えると基礎控除(3,000万円+600万円×人数)が増え、課税遺産総額を分ける人数も増えるため、同じ遺産総額なら1人あたりの税率が下がり相続税の総額は下がる傾向です。ただし配偶者の税額軽減を適用した後の合計額は、遺産8,000万円・子3人でも約1,374,950円が目安です。
自分の条件で計算するには
相続税計算シミュレーションに遺産総額と相続人を入れると、基礎控除・課税遺産総額・相続税の総額まで内訳つきで確認できます。死亡保険金の非課税枠も反映できます。