相続税・贈与税が「いくらか」概算でわかる

最終更新: (国税庁No.7191・法務局「登録免許税の免税措置」に基づく)

相続登記の費用はいくら?——「登録免許税・実費・司法書士報酬」の3つで考える

相続登記の費用は、大きく分けて3つです。①登記のときに国へ納める登録免許税(相続による移転は不動産の価額の0.4%)、②戸籍などの書類を集める実費、③手続きを司法書士に頼む場合の報酬。自分で申請すれば③の報酬はかかりません。この記事では、それぞれの中身と、登録免許税の計算のしかた・免税措置を、国税庁・法務局の一次情報にもとづいて整理します。

結論——費用は3種類。金額の中心は「登録免許税=評価額の0.4%」

相続登記でかかるお金は、次の3つに分けて考えるとわかりやすいです。

費用の種類中身目安の考え方
① 登録免許税(国税)登記のときに国へ納める税不動産の価額 × 0.4%(1000分の4)
② 実費戸籍謄本・住民票・登記事項証明書などの取得手数料必要な通数による(数百円〜の手数料の積み重ね)
③ 司法書士報酬手続きを専門家に依頼する場合の報酬事務所・不動産の内容により幅がある

このうち金額の中心になりやすいのが登録免許税です。自分で申請すれば③の司法書士報酬はかからず、①と②だけで済みます。

出典: 国税庁 No.7191「登録免許税の税額表」(相続による所有権移転=1000分の4)。取得日2026-07-23。上表は費用の内訳を整理した一般的な目安です。

① 登録免許税——「不動産の価額 × 0.4%」で計算する

相続による所有権の移転登記の登録免許税は、原則として「不動産の価額 × 0.4%(1000分の4)」で計算します(国税庁No.7191)。ここでの「不動産の価額」は、原則として固定資産課税台帳に登録された価格(固定資産税評価額)をもとにします。固定資産税評価額は、毎年送られてくる固定資産税の課税明細書や、市区町村で取得できる評価証明書で確認できます。

たとえば固定資産税評価額が分かれば、評価額に0.4%(0.004)を掛けるだけで登録免許税の概算がわかります。実際の計算では端数処理があり、課税価格は評価額の合計から1,000円未満を切り捨て税額は100円未満を切り捨てます。計算した税額が1,000円に満たないときは1,000円です。複数の不動産があれば評価額を合算してから計算します。金額の目安は、当サイトの登録免許税(相続登記)計算ツールに固定資産税評価額を入れるだけで概算できます(正確な税額の計算・確定は法務局・司法書士へ)。

具体的なイメージは次のとおりです(いずれも当サイトの登録免許税計算ツールによる概算・目安)。

固定資産税評価額(課税価格)登録免許税(概算)
土地 1,000万円40,000円
土地+建物 合計2,500万円100,000円

出典: 国税庁 No.7191「登録免許税の税額表」(土地・建物の相続による所有権移転=1000分の4)。端数処理は国税の一般ルール(課税標準の1,000円未満切り捨て・税額の100円未満切り捨て・最低額1,000円=国税通則法・登録免許税法。法務局「登録免許税 計算のポイント」)。取得日2026-07-23。「不動産の価額」は原則として固定資産課税台帳の登録価格によります。表の金額は当サイトの計算ツールによる概算・目安で、特例の適用状況により実際の税額は変わります。

登録免許税の免税措置——「100万円以下の土地」などは非課税(令和9年3月31日まで)

土地の相続登記には、期間限定の免税措置が設けられています。おもなものは次の2つで、いずれも令和9年(2027年)3月31日までの登記が対象です。

いずれも土地の相続登記が対象で、建物は対象外です。免税措置の適用を受けるには、申請書に所定の根拠条文を記載するなどの手続きが必要です。自分の土地が対象になるか、記載方法はどうするかは、法務局・司法書士にご確認ください。

出典: 法務局「相続登記の登録免許税の免税措置について」(価額100万円以下の土地の相続登記等・登記未了で死亡した場合の土地の免税。租税特別措置法第84条の2の2。適用期限は令和9年〈2027年〉3月31日まで)。取得日2026-07-23。90万円→本則3,600円/免税0円は当サイトの登録免許税計算ツールによる概算です。適用要件・期限は今後の改正で変わる可能性があります。

② 実費——戸籍・住民票・登記事項証明書などの取得手数料

相続登記には、亡くなった方や相続人の戸籍謄本・除籍謄本、住民票(除票)、固定資産評価証明書、登記事項証明書など、いくつかの書類が必要になります。これらを役所や法務局で取得する際の手数料が「実費」です。1通あたりは数百円程度ですが、相続人が多い・本籍が何度も移っているといったケースでは通数が増え、その分だけ実費もふくらみます。どの書類が何通いるかは事案によって変わるため、必要書類は法務局の案内や司法書士に確認するのが確実です。

③ 司法書士報酬——依頼する場合のみ。金額は事務所により幅がある

相続登記は本人でも申請できますが、戸籍の収集や書類の作成に手間がかかるため、登記の専門家である司法書士に依頼することもできます。その場合は、①の登録免許税や②の実費とは別に報酬がかかります。報酬の額は、事務所や不動産の内容(件数・地域・相続人の数・戸籍収集の要否など)によって幅があり、一律ではありません。本サイトは特定の金額や事務所を案内していません。依頼を検討する場合は、複数の司法書士に見積もりを確認して比べるとよいでしょう。自分で申請すれば、この報酬はかかりません。手続きの負担と費用のバランスで、自分で行うか依頼するかを選びましょう。

費用の前に——相続登記は期限内(3年以内)の申請が義務

費用を確認するのと同時に、期限も押さえておきましょう。相続登記は2024年4月1日から義務になり、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内の申請が必要です。遺産分割がまとまらず期限が迫っている場合は、まず相続人申告登記で義務を果たす方法もあります。費用の見積もりと合わせて、自分のケースの期限も確認しておくと安心です。

出典: 法務省「相続登記の申請義務化についてのよくある質問」(2024年4月1日義務化・取得を知った日から3年以内)。取得日2026-07-23。

よくある質問(FAQ)

相続登記の費用にはどんなものがありますか?
大きく分けて3つです。1つ目は登記のときに国に納める登録免許税で、相続による所有権の移転登記は不動産の価額の1000分の4(0.4%)です(国税庁No.7191)。2つ目は戸籍謄本・住民票・登記事項証明書など、手続きに使う書類を取得する実費です。3つ目は、手続きを司法書士に依頼する場合の報酬です。自分で申請すれば3つ目の報酬はかかりません。
相続登記の登録免許税はどうやって計算しますか?
相続による所有権の移転登記の登録免許税は、原則として「不動産の価額 × 0.4%(1000分の4)」で計算します(国税庁No.7191)。ここでの「不動産の価額」は、原則として固定資産課税台帳に登録された固定資産税評価額をもとにします。なお、価額が100万円以下の土地の相続登記などには、令和9年(2027年)3月31日までの免税措置があります(法務局)。正確な税額は評価額や特例の適用で変わるため、法務局・司法書士にご確認ください。
司法書士に依頼すると費用はいくらかかりますか?
司法書士に依頼する場合の報酬は、事務所や不動産の内容(件数・地域・相続人の数・戸籍収集の有無など)によって幅があり、一律ではありません。当サイトは特定の金額や事務所を案内していません。登録免許税や実費とは別に報酬がかかる点をふまえ、依頼を検討する際は複数の司法書士に見積もりを確認するとよいでしょう。自分で申請すれば報酬はかかりません。

相続登記の期限や過料は相続登記はいつまで?義務化・3年以内・過料10万円、遺産分割が決まらないときは相続人申告登記とは、代理人に頼むときの書類は相続登記の委任状で解説しています。土地の評価のしくみは相続税の土地の評価もどうぞ。相続税がいくらかかるかは、まず相続税計算シミュレーターで目安を確認しましょう。

本ページは、国税庁・法務省・法務局が公表する資料にもとづく相続登記の費用に関する一般的な情報の解説です。登録免許税の税率は国税庁No.7191、免税措置は法務局の案内(租税特別措置法にもとづく)によります。実費・司法書士報酬は事案や事務所により異なり、本ページの金額はいずれも概算・目安です。本サイトは登記申請の代行や個別の税務相談・法律相談、費用の見積もりには対応していません。登録免許税や免税措置・登記の具体的な手続きは法務局・司法書士へ、相続税に関する具体的な判断は税理士・税務署にご相談ください。
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